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仕事を辞める人の気持ちを考えた日

オフィスのデスクで頬杖をつき、退職する人の気持ちについて考え込んでいる若い男性を描いたイラスト。頭の中には荷物を持って会社を去る人や退職届のイメージが浮かび、将来や働き方について思い悩んでいる様子が表現されている。

AI生成によるイメージ画像

少し前まで、仕事を辞める人の気持ちがよく分かりませんでした。

「もったいないな」
「まだ続けられるんじゃないかな」

そんなふうに、どこか他人事のように思っていた気がします。
もちろん、それぞれ事情があるのは分かっていましたが、
自分の中では、辞めるという選択はまだ遠いもののように感じていました。

でも、その考えが少し変わったのは、33歳の先輩が辞めたときでした。

その先輩は、営業として長く働いていて、成績も安定している人でした。
年齢も近いわけではないけど、現実的な将来像として見える存在だった気がします。

入社した頃から、ずっと同じフロアにいて、
いつも忙しそうにしていた印象があります。
数字もしっかり出していて、周りからの信頼も厚かった。

だから、辞めると聞いたときは、正直驚きました。

理由ははっきりとは聞いていません。
表向きは「少し休みたい」とだけ聞きました。

でも、なんとなく分かりました。

最後のほうの先輩は、少し様子が違っていたからです。

前より口数が減って、
デスクに座っている時間が長くなって、
どこかずっと疲れているように見えた。

以前は冗談も言う人だったのに、
気づけばあまり笑わなくなっていた気がします。

それでも、仕事は続けていました。
いつも通り出社して、いつも通り営業をして。

でも、ある日を境に、急に来なくなりました。

しばらくしてから、「退職するらしい」という話が回ってきたんです。

そのとき初めて、少し現実味を感じました。

あの先輩でも、限界が来るんだな、と。

33歳。
社会人としても、営業としても、しっかり経験を積んできた人です。
まだ若いし、これから先も働き続けるのが当たり前だと思っていました。

でも、その先輩は辞めた。

理由は詳しく知らなくても、
きっとメンタル的にかなり追い込まれていたんだろうな、というのは分かりました。

なんとなく、そういう空気がありました。

それまでは、「辞める人=決断した人」だと思っていました。
新しいことに挑戦するとか、次のステップに進むとか、前向きな理由を想像していた。

でも、その先輩の場合は、少し違う気がしました。

決断というより、もう続けられなかったんじゃないか。

そう思ったんです。

最近、自分も余裕がなくなってきているのを感じています。

朝起きた瞬間から、仕事のことを考えてしまう。
会社に行く前から、少し気持ちが重い。
一日中気を張って、帰る頃にはぐったりしている。

家に帰っても、頭の中は仕事のまま。
完全に気持ちが切れる時間が、ほとんどありません。

そんな状態が続いている中で、ふと先輩のことを思い出しました。

あの人も、こんな感じだったのかな、と。

毎日少しずつ疲れて、
気づかないうちに余裕がなくなって、
でも止まることもできなくて。

そうやって働き続けて、ある日、限界が来たのかもしれない。

そう思ったとき、少し怖くなりました。

自分も、このまま同じように働き続けていたら、
いつか同じ状態になるんじゃないかと。

あの先輩は、特別弱い人には見えませんでした。
むしろ、真面目で責任感が強い人だったと思います。

だからこそ、無理をし続けてしまったのかもしれない。

その姿が、少しだけ自分と重なりました。

今すぐ辞めたいと思っているわけではありません。
でも、「続けるのが当たり前」と思っていた気持ちは、少し揺らいでいます。

このまま無理を続けていたら、どうなるんだろう。

気持ちが折れてしまう日が来るんじゃないか。
ある日突然、動けなくなるんじゃないか。

そんな不安が、頭の片隅に残るようになりました。

33歳の先輩が辞めたとき、
初めて「辞める」という選択が現実のものとして見えた気がします。

遠い話じゃない。
特別な人の話でもない。

ちゃんと働いていて、結果も出していた人でも、限界が来ることがある。

そう思ったとき、仕事を辞める人の気持ちを、少しだけ理解できた気がしました。

決断というより、自分を守るための選択だったのかもしれない。

あの日から、ふとしたときに考えるようになりました。

自分は、まだ大丈夫なのか。
気づかないうちに、無理をしすぎていないか。

あの先輩の姿が、時々頭に浮かびます。

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この記事を書いた人

27歳の広告営業。
新規・既存営業を担当。
日々の仕事で感じたことを記録しています。

※プロフィール写真はイメージ画像です。

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