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同期が早くも疲れていた

休憩スペースのテーブルで、柄物のネクタイをした短髪の同期がぐったりと机に伏し、隣で若い社員が心配そうに見ている日中のオフィスのアニメ風イラスト。

AI生成によるイメージ画像

入社してまだそれほど時間が経っていない頃、ふと気になる瞬間がありました。

同期の表情が、少しずつ変わってきているように感じたんです。

最初の頃は、みんな少し緊張しながらも、どこか前向きな空気がありました。

研修の合間に話をしたり、昼休みに一緒にご飯を食べに行ったり。
分からないことがあれば、「これどうやるんだっけ」と聞き合ったりして、自然と会話も多かったと思います。

でも、入社して数週間が過ぎた頃から、少しずつ空気が変わってきた気がしました。

ある日の昼休み、いつものように同期とご飯を食べに行ったときのことです。

最初の頃は、仕事の話よりも学生時代の話や、通勤の大変さの話で笑っていたのに、その日は少し静かでした。

誰かが「最近どう?」と聞くと、「まあ、なんとかやってる」と短く返ってくる。

それ以上はあまり話が広がらない。

なんとなく、全体的に元気がないように見えました。

特に大きなミスをしたとか、怒られたとか、そういう話を聞いたわけではありません。

でも、表情を見ると、少し疲れているのが分かるような気がしました。

ある同期は、食事をしながらぼんやりしている時間が多くて、会話に入るまで少し間が空くことがありました。

別の同期は、「最近、帰るとすぐ寝ちゃうんだよね」と苦笑いしながら話していました。

それを聞いて、「ああ、みんな同じなんだな」と思いました。

自分も、家に帰る頃には少しぐったりしていることが増えていました。

特別に忙しいわけではない。
でも、慣れない環境の中で、ずっと気を張っているからか、気づかないうちに疲れが溜まっている感じがありました。

会社の中では、まだ新人ということもあって、常に周りを気にしながら動いています。

質問のタイミングを考えたり、先輩の様子を見たり、ミスをしないように慎重になったり。
そういう小さな気遣いが、一日中続いている。

それが、思っている以上に体力を使っているのかもしれません。

ある日の帰り道、たまたま同期と駅まで一緒になりました。

「今日も疲れたね」

どちらからともなく、そんな言葉が出ました。

少し笑いながら言っていましたが、どこか本音が混ざっているような気もしました。

「慣れるまでが大変だよね」

そう言うと、「うん、思ってたより疲れるかも」と返ってきました。

その会話を聞いて、少しだけ安心した部分もありました。

自分だけが疲れているわけじゃないんだ、と。

でも同時に、「まだ始まったばかりなのに、こんな感じで大丈夫かな」とも思いました。

会社の中でも、同期の様子を気にすることが増えました。

朝、顔を合わせたときの表情や、席での様子。
なんとなく、最初の頃より口数が少なくなっている気がしました。

もちろん、仕事に集中しているだけなのかもしれません。

でも、少しずつ余裕がなくなってきているようにも見えました。

自分自身も、同じような感覚はありました。

まだ慣れていないことばかりで、一つ一つに気を使う。
家に帰ると、なんとなく頭がぼーっとする。

それが毎日続くと、少しずつ疲れが積み重なっていく。

そんな時期だったんだと思います。

帰り道、その日のことを思い出しながら歩いていました。

まだ大きな壁にぶつかったわけではありません。
強く怒られたわけでもないし、つらい出来事があったわけでもない。

それでも、少しずつ疲れが出てくる。

それが社会人になるということなのかな、と、ぼんやり考えていました。

同期の少し疲れた表情を見て、自分も同じように感じていることに気づいた日でした。

まだ始まったばかりなのに、少しだけ長い道のりの途中にいるような、そんな感覚が残っていました。

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この記事を書いた人

27歳の広告営業。
新規・既存営業を担当。
日々の仕事で感じたことを記録しています。

※プロフィール写真はイメージ画像です。

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