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研修が思っていたのと違った

会議室で行われている研修を受けながら、前方の講師の説明を聞きつつも少し戸惑った表情を浮かべる若い社員のアニメ風イラスト。

AI生成によるイメージ画像

入社前、自分は「研修」という言葉に少しだけ安心していました。

学生の頃に聞いていた話だと、最初の数ヶ月はしっかり研修があって、仕事の流れを一から教えてもらえる。
同期と一緒に座学を受けて、ロールプレイをして、少しずつ現場に慣れていく。

そんなイメージをなんとなく持っていたんです。

だから、「最初は覚えることが多くて大変だけど、ちゃんと教えてもらえる期間があるんだろうな」と思っていました。

実際に入社して、最初の数日は簡単な説明の時間がありました。

会社のルールや、扱っている広告の種類、基本的な仕事の流れ。
一通りの話はしてもらえたと思います。

ただ、それが終わるのは思っていたよりもずっと早かったです。

数日経った頃には、「じゃあ、先輩について見てみようか」と言われて、自然と現場の空気の中に入っていくことになりました。

それ自体は特別おかしいことではないのかもしれません。
営業の仕事は、実際に見て覚える部分も多いと思います。

でも、自分が想像していた「研修」とは少し違っていました。

もっと段階的に教えてもらえるものだと思っていたんです。

今日はこれを覚える日、明日はこれ、みたいに順番に進んでいくイメージでした。
でも実際は、先輩の横で仕事を見ながら、気づいたことをメモして、自分なりに理解していく感じでした。

もちろん、分からないことを聞けば答えてくれます。

ただ、先輩たちも忙しそうにしているので、何度も同じことを聞くのは少し気が引けました。
「今聞いていいのかな」と、タイミングを考えてしまうことも多かったです。

ある日、先輩が外出する準備をしているのを見て、「一緒に来る?」と声をかけてもらいました。

初めての同行でした。

打ち合わせの場では、自分はほとんど何もできません。
ただ横に座って、会話を聞いて、メモを取るだけです。

それでも、帰り道に「どうだった?」と聞かれると、うまく言葉が出てこなくて、「すごく勉強になりました」としか言えませんでした。

正直、何がどれくらい大事なのか、まだよく分かっていなかったんです。

会社に戻ってからも、特にまとまった研修の時間があるわけではなく、そのまま通常の業務の中に入っていきました。

電話が鳴れば取る。
簡単な資料作りを任される。
先輩の指示でデータをまとめる。

気づけば、少しずつ「仕事の一部」を任されるようになっていました。

ありがたいことではあるんですが、同時に「ちゃんとできてるのかな」という不安もありました。

誰かにしっかり教えてもらっている感覚があまりなくて、
見よう見まねでやっている部分が多かったからです。

同期と話していても、似たようなことを感じている人が多いようでした。

「思ってたより実践多いね」
「もう普通に仕事に入ってる感じするよね」

そんな会話を、昼休みに何度かしたのを覚えています。

もちろん、会社として研修がないわけではなかったと思います。
ただ、自分が想像していたような、時間をかけてじっくり教えてもらうスタイルではありませんでした。

現場の中で覚えていく。
その方が早い、という考え方だったのかもしれません。

最初の頃は、そのペースについていくのに少し必死でした。

分からないことが分からないまま時間が過ぎてしまったり、
あとから「あのときちゃんと聞いておけばよかった」と思ったり。

一日が終わる頃には、頭の中がいっぱいになっている感覚がありました。

それでも、周りの先輩たちは当たり前のように仕事をこなしている。
その姿を見て、「自分も早く慣れないと」と、少し焦る気持ちも出てきました。

研修が思っていたのと違った、というのが正直な感想でした。

でも、それが特別おかしいことなのか、それとも社会人として普通なのか、当時の自分にはまだ判断がつきませんでした。

ただ、「もう新人として見学しているだけの期間は終わったんだな」と、少し実感したのを覚えています。

そこからは、毎日が少しずつ本番に近づいていくような感覚でした。

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この記事を書いた人

27歳の広告営業。
新規・既存営業を担当。
日々の仕事で感じたことを記録しています。

※プロフィール写真はイメージ画像です。

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