MENU

会社のドアを開ける瞬間の緊張

オフィスの入口でガラスのドアを開けようとする若い男性の後ろ姿を全身で描き、肩にカバンを掛けて少し緊張した様子で中へ入ろうとしている朝のアニメ風イラスト。

AI生成によるイメージ画像

毎朝、会社の前まで来ると、少しだけ足がゆっくりになる瞬間があります。

駅から歩いてくる間は、まだ完全に仕事のことを考えているわけではありません。
頭の中もぼんやりしていて、ただ流れに乗って歩いている感じです。

でも、会社の建物が目の前に見えて、入口のドアが近づいてくると、
自然と気持ちが切り替わっていくのが分かります。

「今日も始まるな」

そんな言葉が、何となく頭に浮かぶ。

特別なことがある日じゃなくても、
ドアを開ける直前だけは、少しだけ緊張している自分がいました。

最初の頃は、その緊張はもっと強いものでした。

ちゃんと挨拶できるかな。
今日も失敗しないかな。
電話、うまく話せるかな。

そんなことを、毎朝考えていた気がします。

でも、少し慣れてきた今でも、
ドアを開ける瞬間の感覚は、あまり変わっていません。

ガラス越しに中の様子が見える。

すでに席についている先輩たち。
パソコンを開いている人。
電話をしている声が少しだけ聞こえる。

その光景を見た瞬間、
「ああ、もう仕事の時間だ」と実感するんです。

ドアに手をかけるときが、一番静かな時間です。

まだ誰とも話していない。
まだ何も始まっていない。
でも、次の瞬間には仕事の空気の中に入っていく。

その境目に立っている感じがして、
少しだけ背筋が伸びる。

ドアを開けると、すぐにいつもの空気が流れてきます。

パソコンの起動音。
電話のコール音。
先輩たちの落ち着いた話し声。

その音を聞いた瞬間、気持ちが一気に切り替わる。

自然と「おはようございます」と声を出して、
席に向かって歩いていく。

たったそれだけの動きなのに、
外にいたときの自分とは、少し違う感覚になっている。

営業の仕事は、朝からすぐに動き始めます。

メールの確認をして、
昨日の続きの対応をして、
電話の準備をして。

一つ一つはいつもと同じ流れなのに、
ドアを開ける前の数秒だけは、毎日少し特別でした。

ある日、出社時間より少し早く着いたことがありました。

まだ人もまばらで、
フロアの中も静かだった。

そのとき、ドアの前に立ちながら、
少しだけ深呼吸をしている自分に気づいたんです。

緊張している、というほどではない。
でも、気持ちを整えてから入りたい。

そんな感覚でした。

営業の一日は、ドアを開けた瞬間から始まる。

電話をかけることも、数字のことを考えることも、
その一歩先に待っている。

だからこそ、その入口の前に立つ時間が、
少しだけ重く感じるのかもしれません。

中に入ってしまえば、もう考える余裕はありません。

目の前の仕事に集中して、
電話をかけて、話して、次に進んで。

気づけば、朝感じていた緊張は、どこかに消えている。

それでも、次の日の朝になると、
また同じようにドアの前で少しだけ立ち止まる。

この数秒の感覚は、きっとしばらく続くんだろうなと思いました。

慣れてきたはずなのに、
完全には慣れきらない。

会社のドアを開ける瞬間の、あの少しの緊張。

それは、この仕事にちゃんと向き合おうとしている証拠なのかもしれません。

毎日繰り返しているうちに、
その感覚も少しずつ当たり前になっていく。

そんなふうに思いながら、
今日もまたドアに手をかける。

その一歩が、一日の始まりになると、
いつの間にか自然に感じるようになっていった頃の話です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

27歳の広告営業。
新規・既存営業を担当。
日々の仕事で感じたことを記録しています。

※プロフィール写真はイメージ画像です。

コメント

コメントする

目次