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昼休みになっても、思っていたほど気持ちが切り替わらない。
席を立って、ご飯を食べに行って、少し一息つく時間のはずなのに、頭のどこかでずっと仕事のことを考えている自分がいました。
最初の頃は、とにかく午前中を乗り切るだけで精一杯でした。
電話をかけて、資料を作って、先輩に確認をしてもらって。
気づけばあっという間にお昼の時間になっている。
「やっと休憩だ」と思って席を離れる。
その瞬間は、確かに少しほっとする感覚がありました。
でも、実際にご飯を食べ始めると、完全に気が抜けているわけではないことに気づきます。
「午後は何から始めようかな」
そんなことを、無意識に考えてしまうんです。
頭の中で、午後の流れを組み立てている。
あの電話をもう一度かけた方がいいかな、とか。
さっき途中まで作っていた資料の続きはどうしよう、とか。
食べながら、自然と仕事のことが浮かんできます。
特に、営業先の予定がある日は、その傾向が強くなります。
午後に訪問があると、昼休みの時間もどこか落ち着きません。
「資料はちゃんと揃ってたかな」
「話す順番、これで大丈夫かな」
そんなことを考え始めると、気づいたら頭の中で何度もシミュレーションしてしまう。
ご飯を食べていても、心はまだ仕事の途中にいるような感覚でした。
同期と一緒に食べているときも、似たような話になることがあります。
「午後、外出あるんだよね」
そう言うと、「分かる、ちょっと落ち着かないよね」と返ってくる。
何気ない会話をしているのに、どこかでみんな同じことを考えている。
完全に休憩モードになれていない感じがありました。
笑いながら話しているけど、頭の片隅では午後の仕事を意識している。
そんな時間でした。
ある日、ひとりでコンビニに行ってご飯を買って、外のベンチで食べていたことがありました。
静かで、少し気分転換になるかなと思ったんです。
でも、座ってご飯を食べている間も、やっぱり仕事のことが浮かんできます。
午前中の電話のこと。
相手の反応が少し曖昧だったこと。
もう少し違う言い方ができたんじゃないか、という小さな振り返り。
気づいたら、また頭の中で同じ場面を思い出していました。
せっかく外に出ているのに、気持ちはまだ会社の中にある。
そのことに、自分でも少し驚きました。
昼休みは、体を休める時間ではあるけれど、頭までは完全に休まっていない。
そんな感覚がありました。
会社に戻る時間が近づいてくると、自然と気持ちも仕事に戻っていきます。
席に戻って、パソコンを開いて、また同じ流れが始まる。
その切り替えが、少し早くなってきていることにも気づきました。
休憩しているはずなのに、どこかずっと仕事とつながっている感じ。
完全にオフになる時間が、思っていたより少ないのかもしれないと思いました。
先輩たちも、昼休みが終わる少し前になると、自然と席に戻ってきます。
スマホを見ていたり、静かにコーヒーを飲んでいたり。
でも、画面を開いた瞬間に、すぐ仕事の顔に戻る。
その切り替えの早さを見ていると、「これが当たり前なんだな」と感じました。
営業の仕事は、午前と午後で完全に区切れるものではないのかもしれません。
一つの電話の続きが、午後に回ることもある。
午前中の営業先のことを、午後に振り返ることもある。
だから、昼休みでも頭の中ではつながったままなんだと思います。
体は休んでいるけど、意識はまだ仕事の途中にある。
そんな感覚が、少しずつ日常になっていきました。
しっかり休めていないわけではない。
でも、完全に何も考えない時間ではない。
昼休みが終わる頃には、もう自然と仕事のことを考えている自分がいる。
そんな毎日が続く中で、少しずつ「営業の一日ってこういうものなんだな」と感じ始めていた頃の話です。
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