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最初の頃は、一日一日が長く感じていたのに、振り返ってみるとあっという間だった気がします。
毎日が初めてのことばかりで、目の前のことを覚えるだけで精一杯でした。
会社の場所に慣れて、通勤のリズムにも慣れて、仕事の流れも少しずつ分かってきた。
「社会人としての生活」に、少しずつ体が慣れてきた時期だったと思います。
朝起きて、会社に行って、仕事をして、帰ってくる。
その繰り返しが、少しずつ当たり前になってきていました。
でも、その頃から、ほんの小さな不安のようなものも感じ始めていました。
特別な出来事があったわけではありません。
強く怒られたこともないし、大きなミスをしたわけでもない。
毎日、言われたことを一つずつこなして、それなりに一日が終わっていく。
それなのに、帰り道や家にいる時間に、ふと考えることが増えていました。
「このままで大丈夫かな」
そんな言葉が、自然と頭に浮かんでくるようになったんです。
最初の頃は、何も分からないのが当たり前でした。
とにかく覚えることが多くて、先輩に聞きながら、ひとつひとつ理解していく。
それだけで精一杯で、先のことを考える余裕なんてありませんでした。
でも、1ヶ月も経つと、少しだけ周りが見えるようになってきます。
先輩たちがどんなふうに仕事をしているのか。
同期がどんな感じで過ごしているのか。
会社の空気がどんなものなのか。
そういうことが、少しずつ分かってくる。
だからこそ、なんとなく考えてしまうんです。
自分は、ちゃんとついていけているのかな、と。
電話の受け答えは、前よりは慣れてきた気がします。
資料の作り方も、少しずつ分かってきた。
先輩に聞かなくてもできることが、ほんの少し増えてきました。
それでも、先輩たちの動きを見ていると、まだまだ遠い存在に感じました。
スムーズに会話をして、次の行動にすぐ移っていく。
何かトラブルがあっても、落ち着いて対応している。
その姿を見ていると、「自分もあんなふうになれるのかな」と思ってしまう。
焦りというほどではありません。
ただ、少しだけ不安に近い気持ちがありました。
ある日の帰り道、駅に向かいながら、ぼんやり考えていました。
この1ヶ月、自分はちゃんと成長できたんだろうか。
毎日仕事には行っている。
言われたことはやっている。
少しずつ覚えてきている感覚もある。
でも、それがどれくらい身についているのかは、正直よく分かりませんでした。
評価の基準もまだよく分からないし、どこまでできればいいのかもはっきりしない。
ただ一日が過ぎていく感じがありました。
同期と話していても、似たような空気を感じることがありました。
「なんか、まだふわっとしてるよね」
誰かがそう言うと、みんな少し笑いながらうなずいていました。
慣れてきたようで、まだ慣れていない。
できることは増えてきたけど、まだ自信はない。
そんな中途半端な時期だったのかもしれません。
夜、家で一人になっているときも、ふと考えることがありました。
この仕事、自分に合ってるのかな。
ちゃんと続けていけるのかな。
この先、どんなふうに成長していくんだろう。
深く考え込むほどではありません。
でも、何気ない瞬間に、そういう考えが頭に浮かんでくる。
それが、少しだけ不思議でした。
最初は、とにかく毎日を乗り切ることだけで精一杯だった。
でも、1ヶ月経って少し余裕が出てきた分、考える時間が増えたのかもしれません。
周りが見えるようになると、自分の位置も気になってくる。
「あの先輩はすごいな」と思う一方で、
「自分はまだ全然だな」と感じる瞬間も増えてきました。
それが、少しずつ心に残っていったんだと思います。
それでも、会社に行けば、また一日が始まります。
朝礼があって、仕事をして、気づけば夕方になる。
その流れの中にいると、不安は少しだけ遠くにいく。
目の前のことに集中している間は、余計なことを考えずに済む。
そんな感覚もありました。
だから、そこまで深刻なものではありませんでした。
ただ、「このままでいいのかな」と思う瞬間が、少しずつ増えてきた。
それは大きな不安ではなくて、ほんの小さな引っかかりのようなもの。
1ヶ月という区切りの中で、初めて自分のことを少しだけ振り返った。
そして、少しだけ先のことを考え始めた。
そんな時期だった気がします。
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