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むしろ、どこか中途半端なまま終わる日の方が多い。
特に、思うように進まなかった日は、帰り道の気分が少し違うことに気づきました。
その日も、気づけば夕方になっていました。
電話をかけても、なかなか話が進まない。
訪問先でも、「またタイミング見て連絡ください」と言われて終わる。
何もしていないわけじゃない。
一日中動いていたはずなのに、手応えがあまり残っていない。
そんな日でした。
席に戻ってからも、やることはまだ残っています。
かけ直す予定のメモを整理したり、
営業先で話した内容をまとめて入力したり、
次の日の準備を少しだけ進めたり。
一つ終わっても、また次の細かい作業が出てくる。
時計を見ると、もういい時間になっているのに、
「終わった」という感覚があまりありませんでした。
周りを見ても、まだ多くの人が席に座って仕事をしています。
電話をかけ続けている人。
パソコンを見つめながら資料を作っている人。
上司と小さな声で話している人。
その中で、自分だけ先に帰るのも少し落ち着かない。
結局、キリのいいところまでやってから席を立つことにしました。
帰り支度をしながらも、頭の中では一日のことを振り返っています。
あの電話、もう少し粘ればよかったかな。
あの営業先、違う話の切り口もあったかもしれない。
来週もう一度連絡した方がいいかも。
考え始めると、いくらでも思い出すことが出てきます。
会社を出て、夜の空気に触れると、ようやく少し気が抜けます。
それでも、頭の中はまだ仕事のままでした。
駅に向かって歩きながら、自然と今日の数字のことを考えてしまう。
今日は、何件電話をかけたんだろう。
ちゃんと意味のある一日だったのかな。
明日は、もう少し結果を出したいな。
そんなことを、ぼんやりと繰り返していました。
営業の仕事は、「ここで終わり」という区切りがはっきりしない日が多い。
案件が進めば次の動きがあるし、
進まなければ、また別の方法を考える必要がある。
どこかで止まることがない。
だから、仕事が終わったはずなのに、終わった感じがしない。
電車に乗って、窓の外を見ながら、ふと感じることがあります。
「あの件、どうなったかな」
今日話した営業先のことが、急に頭に浮かんでくる。
返事がもらえるか分からない案件。
次の一手をどうするか迷っている案件。
どれも小さなことですが、
頭の中に残ったまま、消えない感じがありました。
隣に座っている人は、もう完全に仕事から離れているように見えます。
スマホを見たり、目を閉じたり、音楽を聞いたり。
その姿を見て、「自分も切り替えないとな」と思うこともありました。
でも、なかなか完全には切り替えられない。
営業という仕事は、数字も案件も、
頭の中でずっと続いている感じがするんです。
帰り道は、本当なら一番気が抜ける時間のはずなのに、
どこかで次のことを考えている。
明日は、どこに電話をかけよう。
どの会社にもう一度連絡しよう。
あの話は、もう少し押してみてもいいかもしれない。
そんなことを考えているうちに、最寄り駅に着いてしまいます。
一日が終わったはずなのに、
まだ少しだけ仕事の続きの中にいるような感覚。
これが、営業の帰り道なんだな、と感じ始めていました。
完全にやり切った日よりも、
「まだ何かできたかもしれない」と思う日の方が多い。
その小さな引っかかりを抱えたまま、
また次の日が始まる。
仕事が終わらない、というより、
終わりきらないまま続いていく。
そんな感覚を覚えた日の帰り道は、
少しだけ足取りが重く感じることがありました。
でも、それもこの仕事の一部なんだと、
少しずつ思うようになっていた頃の話です。
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