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毎日新しいことばかりで、覚えることも多くて、気がつけば一日が終わっている。
そんな感覚の繰り返しでした。
ただ、その一週間を振り返ったとき、仕事そのものよりも印象に残っていたのは、「社内の空気に慣れない」という感覚でした。
特別に厳しいことを言われたわけではありません。
怒鳴られたこともないし、理不尽な扱いを受けたわけでもない。
それでも、どこか落ち着かない気持ちが続いていました。
朝、会社に着いて席に座ると、まず周りの静けさに少し緊張しました。
キーボードの音や電話の音は聞こえるけれど、無駄な会話はほとんどない。
みんなそれぞれの仕事に集中していて、静かに一日が始まる。
その空気の中に入るたびに、自然と背筋が伸びるような感覚がありました。
まだ自分は新人で、何をしていても少し浮いているような気がしてしまう。
そんな気持ちがずっとありました。
仕事中も、常に周りを気にしていました。
このタイミングで声をかけてもいいのかな。
今質問して大丈夫かな。
そんなことを考えながら動いているので、余計に疲れてしまうこともありました。
先輩たちは優しく教えてくれるし、分からないことを聞けばちゃんと答えてくれます。
でも、みんな忙しそうにしているので、何度も話しかけるのは少し遠慮してしまう。
その距離感が、まだうまくつかめていませんでした。
昼休みになると、少しだけ気が楽になります。
同期と話したり、外の空気を吸ったりしていると、ようやく肩の力が抜ける感じがしました。
でも、休憩が終わってフロアに戻ると、またあの静かな空気に包まれる。
それが、一週間ずっと続いていました。
特に印象に残っているのは、夕方の時間帯でした。
少し疲れが出てくる頃なのに、周りの人たちは淡々と仕事を続けています。
電話をして、資料を作って、メールを確認して。
その姿を見て、「みんなすごいな」と思う反面、自分はまだそのペースについていけていない気がしていました。
やることは任されているけれど、まだ一人前とは言えない。
その中途半端な位置にいる感じが、少し落ち着かなかったのかもしれません。
帰りの時間も、どのタイミングで帰るのが自然なのか、まだよく分かっていませんでした。
誰かが帰り始めるのを見てから、なんとなく準備をする。
そんな日が続いていました。
一週間が終わる頃には、体の疲れよりも、気疲れの方が大きかった気がします。
毎日、少しずつ気を張って過ごしている感じでした。
大きな出来事があったわけではありません。
でも、慣れない環境の中で、ずっと周りに気を配りながら過ごしていると、それだけで少しずつ疲れていくんだな、と実感しました。
週末、家に帰ってゆっくりしているとき、ふと一週間のことを思い出しました。
怒られたわけでもないし、特別嫌なことがあったわけでもない。
それでも、「まだ慣れてないな」と感じている自分がいました。
社内の空気に、自分がちゃんと馴染めているのか分からない。
そんな不安が、少しだけ残っていました。
でも同時に、「これが普通なのかもしれない」とも思いました。
最初の一週間なんて、誰でもこんなものなのかもしれない。
そう自分に言い聞かせながら、少しずつ慣れていくしかないんだろうな、と感じていました。
ただ、その一週間は、想像していたよりも長く感じました。
まだ始まったばかりなのに、ずいぶん遠くまで来たような、そんな不思議な感覚が残っていました。
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