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先輩が忙しそうすぎてコミュニケーションが取れない

机で電話対応や書類処理に追われて慌てている先輩の横で、書類を手にした若い社員が声をかけることができず戸惑って立っている日中のオフィスのアニメ風イラスト。

AI生成によるイメージ画像

入社して少し経った頃、毎日同じように感じていたことがありました。

先輩が、いつも忙しそうだなということです。

最初は「営業職って大変なんだな」くらいに思っていました。
電話が鳴ればすぐに出て、メールを打って、資料を作って、外出の準備をして。
その動きが一日中途切れないように見えました。

ただ、その姿を見ているうちに、少しずつ別の気持ちも出てきました。

話しかけるタイミングが、なかなか見つからない。

それが、正直な感覚でした。

分からないことを聞きたいときもありますし、ちょっとした確認をしたいときもあります。
でも、先輩がずっと忙しそうにしていると、「今はやめておこうかな」と思ってしまう。

そんなことが、少しずつ増えていきました。

朝、会社に来て席に座ると、すでに先輩はパソコンに向かっています。
メールを確認して、電話をかけて、何かをメモして、また電話が鳴る。

その流れがずっと続いているように見えました。

自分が席についたばかりの頃から、すでに一日が始まっているような空気でした。

昼前になっても、その忙しさはあまり変わりません。

電話を終えたと思ったら、すぐに次の資料に取りかかる。
少し席を立ったかと思えば、打ち合わせに向かって、そのまま外出していく。

戻ってきたら、またすぐに仕事に戻る。

そんな様子を、何度も見てきました。

その中で、「少し話したいな」と思うことがあっても、なかなか声をかけられませんでした。

仕事の質問はもちろんですが、それ以外にも、ちょっとしたことを聞きたいときがあります。

この会社のルールはどうなっているのか。
この資料は、どこまで作ればいいのか。
こういう場合は、どう動けばいいのか。

聞けばすぐに分かることかもしれない。
でも、先輩の手が止まらないのを見ていると、「もう少し落ち着いてからにしよう」と思ってしまう。

そうして、聞くタイミングを逃してしまうことが何度かありました。

ある日の午後、どうしても確認したいことがあって、先輩の様子をずっと見ていたことがありました。

電話が終わったら声をかけよう。
そう思って待っていると、電話が終わった瞬間に、すぐ次の電話が鳴る。

その次は、誰かに呼ばれて席を立つ。
戻ってきたら、すぐにパソコンに向かう。

結局、なかなか声をかけられないまま、時間だけが過ぎていきました。

そのとき、「本当に忙しいんだな」と改めて感じました。

先輩が冷たいわけでも、話しかけづらい性格というわけでもありません。
ただ、本当に余裕がなさそうに見える。

だからこそ、こちらも遠慮してしまうんだと思います。

一度、思い切って声をかけたことがありました。

「すみません、少しだけいいですか?」

そう言うと、先輩はすぐに手を止めて、「どうした?」と顔を向けてくれました。

そのとき、「ちゃんと聞いてくれるんだ」と少し安心しました。

質問もすぐに解決して、「分からないことあったら、いつでも聞いていいからね」と言ってもらえました。

その言葉は嬉しかったです。

でも、席に戻ってから、やっぱり少し考えてしまいました。

「いつでも聞いていい」と言ってもらえても、実際に声をかけるタイミングは難しいな、と。

忙しそうにしている姿を見ると、どうしても遠慮してしまう。

そんな感覚は、すぐには消えませんでした。

その日の帰り道、ふと考えていました。

営業の仕事って、こんなにずっと動き続けるものなんだな、と。

自分がまだ余裕を持って仕事をしていられるのは、任されていることが少ないからなんだと思います。
でも、いずれは先輩のように、ずっと忙しく動く日が来るのかもしれない。

そう思うと、少しだけ不安になりました。

そのとき、自分は周りとちゃんとコミュニケーションを取れるんだろうか。
今みたいに、話しかけるタイミングを探してばかりにならないだろうか。

そんなことを、ぼんやり考えていました。

先輩が忙しそうすぎてコミュニケーションが取りづらい。
それは、悪い意味ではなく、ただ単純に、仕事の量が多いからなんだと思います。

でも、新人の自分にとっては、その忙しさが少しだけ距離に感じられてしまう瞬間がありました。

その距離感に、まだ慣れていなかった頃の話です。

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この記事を書いた人

27歳の広告営業。
新規・既存営業を担当。
日々の仕事で感じたことを記録しています。

※プロフィール写真はイメージ画像です。

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