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「自分、この仕事、長く続くかな」
深く考え込んだわけではありません。
ただ、ある日の帰り道に、ぼんやりと思っただけでした。
その頃には、仕事の流れも少しずつ分かってきていました。
朝礼の空気にも慣れて、電話を取ることにも慣れて、資料作りも前よりはスムーズになってきた。
最初の頃のような強い緊張は、少しずつ薄れてきていた時期でした。
毎日が分からないことだらけだった状態から、
「なんとなく分かること」が増えてきた。
その変化は、少しだけ嬉しいことでもありました。
でも同時に、少し違う感覚も出てきていました。
一日の流れが、なんとなく見えてきたんです。
朝起きて、会社に行って、電話をして、資料を作って、
気づいたら夕方になって、また帰る。
その繰り返しが、少しずつ現実味を帯びてきました。
ある日の夕方、パソコンを閉じながら、ふと思ったんです。
「これが、これからずっと続くのかな」
その瞬間に、「長く続くかな」という言葉が自然と浮かびました。
別に、つらい出来事があったわけではありません。
怒られたわけでもないし、失敗したわけでもない。
ただ、少しだけ冷静に考えてしまったんだと思います。
この仕事を何年も続けていく。
先輩たちみたいに、毎日忙しく動いていく。
その姿を想像したときに、少しだけ実感が湧かなかったんです。
先輩たちは、当たり前のように仕事をこなしています。
電話の本数も多いし、資料の量も多い。
外出の準備をして、戻ってきたらまた次の仕事。
その姿を見ていると、「すごいな」と思う反面、
「自分もあんなふうになれるのかな」と考えてしまう。
ある日の昼休み、同期と何気ない会話をしているときにも、似たような話になりました。
「まだ慣れないよね」
その一言に、みんなが少しだけ笑ってうなずいていました。
「なんか、毎日あっという間に終わるよね」
「気づいたら一週間経ってる感じする」
そんな話をしている中で、ふと感じたんです。
みんな、同じように少しだけ戸惑っているのかもしれない。
慣れてきたようで、まだ慣れていない。
できることは増えてきたけど、まだ自信はない。
そんな中途半端な時期だったんだと思います。
家に帰ってからも、少し考えることが増えていました。
この仕事、自分に向いてるのかな。
ちゃんと続けていけるのかな。
深刻な悩みというほどではありません。
ただ、ふとした瞬間に思う程度のことです。
テレビを見ているときや、寝る前の時間。
何気ないタイミングで、頭の中に浮かんでくる。
「長く続くかな」
その言葉は、重いものではありませんでした。
むしろ、少し冷静になってきた証拠だったのかもしれません。
最初の頃は、とにかく毎日を乗り切ることで精一杯でした。
先のことを考える余裕なんてなかった。
でも、少し慣れてきたからこそ、これからのことをぼんやり考えるようになった。
そんな時期だったんだと思います。
朝起きて、会社に向かう。
仕事をして、帰ってくる。
その生活が、少しずつ当たり前になってきて、
その中で「この先」を想像する時間が増えてきた。
まだ答えが出るようなことではありません。
ただ、「続けていけるかな」と思う瞬間が、少しずつ増えてきた。
それは、不安というよりも、これからの自分を考え始めた最初のきっかけだったのかもしれません。
大きな決断をするような話ではない。
でも、心のどこかに、小さな疑問が生まれ始めていた。
そんな時期のことを、今でもよく覚えています。
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