
AI生成によるイメージ画像
家を出た直後は、まだ気持ちもそこまで重くありません。
駅まで歩いている間も、頭はぼんやりしていて、
いつもの流れで体が動いている感じです。
電車に乗っている時間も、特別何かを考えているわけではありません。
スマホを見たり、窓の外を眺めたり、
なんとなく時間が過ぎていく。
でも、会社の最寄り駅に近づいてくると、
少しずつ気持ちが変わっていくのを感じるんです。
電車を降りて、改札を出て、
会社の方向へ歩き始める。
そのあたりから、足が少し重くなるような感覚があります。
体が動かないわけではありません。
歩くスピードが極端に落ちるわけでもない。
でも、どこか足取りがゆっくりになる。
会社の建物が見えてくると、
自然と頭の中に今日の予定が浮かんできます。
「今日は何件電話するんだろう」
「昨日の営業先の返事、どうなるかな」
「先輩に確認しないといけないことがあったな」
そんなことを、無意識に考え始めてしまう。
まだ何も始まっていないのに、
もう仕事の中に入っていく感じがするんです。
営業の仕事は、朝から動きが止まりません。
席に座れば、すぐに電話。
合間に資料をまとめて、また次の電話。
外に出る予定がある日は、
訪問の流れを頭の中で整理しながら動く。
そういう一日の流れを思い出すと、
会社に近づくほど、少しだけ気持ちが引き締まっていく。
その緊張が、足を重くしているのかもしれません。
ある日、会社の前の信号で立ち止まったとき、
ふとそんなことを感じました。
信号が青になるのを待ちながら、
無意識に深く息を吐いていたんです。
疲れているわけでもない。
嫌なことがあったわけでもない。
それでも、「今日も始まるな」と思った瞬間、
体が少しだけ重たく感じた。
信号が変わって歩き出せば、
そのまま会社の入口に向かいます。
歩いている間に、
昨日のことが頭に浮かぶこともあります。
営業先での会話。
電話で断られた瞬間。
うまく話せなかった気がする場面。
どれも大きな出来事ではありません。
でも、そのひとつひとつが、
静かに頭の中に残っている感じがする。
会社に近づくほど、
それが少しずつ現実味を帯びてくるんです。
建物の前に立つと、
自然と姿勢が整います。
周りを見ると、同じように出社してくる人たちがいて、
みんな静かに中へ入っていく。
特別な会話があるわけでもなく、
淡々とした空気の中で一日が始まっていく。
その流れに自分も入っていくと、
もう足が重いとか、そういう感覚はなくなります。
席に着いて、パソコンを開いて、
電話をかけ始めれば、
いつも通りの一日が動き出す。
だから、会社に近づいたときのあの感覚は、
ほんの短い時間だけのものです。
でも、その短い時間の中で、
自分の気持ちが少しずつ仕事モードに変わっていくのが分かる。
営業の仕事は、
一日中、気を張る場面が多い。
電話でも、訪問でも、
相手の反応を見ながら言葉を選んで動いていく。
そのことを、体が覚えてきたのかもしれません。
だから、会社が近づくと、
自然とスイッチが入る。
その準備の時間が、
足を少し重くしているような気がしました。
最初の頃は、そんな感覚はありませんでした。
とにかく必死で、
目の前のことをこなすことで精一杯だった。
でも、少し慣れてきた今だからこそ、
一日の始まりを感じる余裕が出てきたのかもしれません。
会社の近くに来ると足が重くなる。
それは、嫌だという気持ちだけじゃなくて、
これから始まる一日に向かう準備の時間でもある。
そう思うと、
その重さも、少しだけ自然なもののように感じられました。
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