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同期の表情が、少しずつ変わってきているように感じたんです。
最初の頃は、みんな少し緊張しながらも、どこか前向きな空気がありました。
研修の合間に話をしたり、昼休みに一緒にご飯を食べに行ったり。
分からないことがあれば、「これどうやるんだっけ」と聞き合ったりして、自然と会話も多かったと思います。
でも、入社して数週間が過ぎた頃から、少しずつ空気が変わってきた気がしました。
ある日の昼休み、いつものように同期とご飯を食べに行ったときのことです。
最初の頃は、仕事の話よりも学生時代の話や、通勤の大変さの話で笑っていたのに、その日は少し静かでした。
誰かが「最近どう?」と聞くと、「まあ、なんとかやってる」と短く返ってくる。
それ以上はあまり話が広がらない。
なんとなく、全体的に元気がないように見えました。
特に大きなミスをしたとか、怒られたとか、そういう話を聞いたわけではありません。
でも、表情を見ると、少し疲れているのが分かるような気がしました。
ある同期は、食事をしながらぼんやりしている時間が多くて、会話に入るまで少し間が空くことがありました。
別の同期は、「最近、帰るとすぐ寝ちゃうんだよね」と苦笑いしながら話していました。
それを聞いて、「ああ、みんな同じなんだな」と思いました。
自分も、家に帰る頃には少しぐったりしていることが増えていました。
特別に忙しいわけではない。
でも、慣れない環境の中で、ずっと気を張っているからか、気づかないうちに疲れが溜まっている感じがありました。
会社の中では、まだ新人ということもあって、常に周りを気にしながら動いています。
質問のタイミングを考えたり、先輩の様子を見たり、ミスをしないように慎重になったり。
そういう小さな気遣いが、一日中続いている。
それが、思っている以上に体力を使っているのかもしれません。
ある日の帰り道、たまたま同期と駅まで一緒になりました。
「今日も疲れたね」
どちらからともなく、そんな言葉が出ました。
少し笑いながら言っていましたが、どこか本音が混ざっているような気もしました。
「慣れるまでが大変だよね」
そう言うと、「うん、思ってたより疲れるかも」と返ってきました。
その会話を聞いて、少しだけ安心した部分もありました。
自分だけが疲れているわけじゃないんだ、と。
でも同時に、「まだ始まったばかりなのに、こんな感じで大丈夫かな」とも思いました。
会社の中でも、同期の様子を気にすることが増えました。
朝、顔を合わせたときの表情や、席での様子。
なんとなく、最初の頃より口数が少なくなっている気がしました。
もちろん、仕事に集中しているだけなのかもしれません。
でも、少しずつ余裕がなくなってきているようにも見えました。
自分自身も、同じような感覚はありました。
まだ慣れていないことばかりで、一つ一つに気を使う。
家に帰ると、なんとなく頭がぼーっとする。
それが毎日続くと、少しずつ疲れが積み重なっていく。
そんな時期だったんだと思います。
帰り道、その日のことを思い出しながら歩いていました。
まだ大きな壁にぶつかったわけではありません。
強く怒られたわけでもないし、つらい出来事があったわけでもない。
それでも、少しずつ疲れが出てくる。
それが社会人になるということなのかな、と、ぼんやり考えていました。
同期の少し疲れた表情を見て、自分も同じように感じていることに気づいた日でした。
まだ始まったばかりなのに、少しだけ長い道のりの途中にいるような、そんな感覚が残っていました。
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